到着してすぐ、IKKIとRyosukeはPAの石井さんを伴いさっそくシアターに足を運んだ。
事前打ち合わせは思った通りに進まず、ナショナルテアトルにどんな機材があるのかもスペックも不明。
ローランドはメーカーそのものが進出していないことが分かっていたから持ち込んでいたが、付帯設備の何が使用できて、何をレンタルすればいいのかもわからない。
テクニカルな面ではまったくすべてが不透明なまま現地に乗り込んできた。
その為、とにもかくにもメイン会場をこの目で見たい!何があるのかを確かめたい!
そんなはやる気持ちで彼らはホテルにチェックインする間を惜しんで会場に向かったのだった。
エチオピアの音楽事情が全くわからない我々を救ってくれたのが、エチオピアで最も有名なプロデューサーAbegasu Shiota氏だ。
なんとハーフジャパニーズ。Shiotaとは潮田のことだ。
ちょうど最終準備が佳境に入った7月、「エチオピアの小室哲哉」という記事が日本の新聞に載っていた。
面白いタンミングだと思い、大使館を経由して紹介してもらっていたのだ。
彼のおかげで今回のコンサートが成功したと言っても過言ではない。
彼が自分のスタジオの機材を貸し出してくれ、レンタル業車も紹介してくれた。
エチオピアで調達できる機材や、国内に流通していないものまで、我々が知りたいと思っていたほとんどすべての情報を提供し、具体的にサポートしてくれた。
夕方シオタさんのスタジオを訪ねた。
ちょうどレコーディング中だった。有名なレゲエアーティストらしい。
シオタさんの両親は離婚しているが、母親が日本人で東京在住だという。
色は黒いが日本人顔で日本語もそれなりにいける。
過去4回の海外ツアーもそうだったが、どこに行っても不思議な方法で助けが与えられてきた。
今回、全く未知のエチオピアということで、何もかもがわからないことの連続だったが、シオタ氏との出会いはまさに天からの助けだった。誰に聞いてもシオタはグレイトだという答えが返ってくる。
経済の格差が大きい中、大豪邸に住む彼は押しも押される大成功者だ。
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